昨日ブログに書いた通り、2022年11月13日 13:00~ 東京芸術劇場プレイハウスにて上演されたミュージカル「ルードヴィヒ~Beethoven the Piano」をライブ配信にて観劇しました。
残念ながらトラブル(?)があり全編は観られなかったのですが、観た部分の感想を残しておこうと思います。
中村倫也主演「ルードヴィヒ~Beethoven The Piano~」
ライブ配信前にネタバレを特に避けることなく、かといって積極的に情報を取りに行くわけでもなくなフラットな状態での観劇でした。
まさかの前半30分が観られず!
テスト動画で動作確認をしていたものの、当日は通信状況が悪く画面がずっとフリーズ。開演から30分間は数秒見られては数分黒い画面という状態を繰り返していました。30分経過したころに、もしかしてタブレットなら観られるかも?!とタブレットに切り替えたところ見ることができました。
タブレットで30分ほど見た後、また画面がフリーズしてしまったので、今度はもう一度テレビにつないだPCに切り替えたところ、それ以降はずっとスムーズにテレビ画面で見られました。
ということで、私が観始めたころにはすでにルードヴィヒの耳が聞こえなくなりつつあるところで……何となく物語の山場が難聴になるところなのかと思っていたので、展開の早さにびっくりしました。
私が観られなかった前半部分は、この物語が回想であることや、ルードヴィヒが父親に強要されて嫌々音楽の英才教育を受けていた幼少時代の話だったのだろうなと推察されます(あぁ観たかった……)。
途中からでもグッと引き込まれる舞台
開始30分後から1時間後くらいまではタブレットのやや小さめの映像で、ラストの1時間はテレビの大画面での鑑賞となりました。ストーリーは途中参加となりましたが、それでもストーリー展開や音楽、役者さんたちの熱演にぐいぐい引き込まれ、最初の30分間のことが気にならないくらい集中して観ることができました。
作品を見終わって思ったのが、私はベートーベンのことを何も知らないんだなぁということ。今回見た作品が、史実に沿ったものなのか脚色されたものなのかもわかりませんでした。
ただ、これまではベートーベンのことは聴力を失い苦しみながらも、音楽の才能をいかんなく発揮し素晴らしい曲を世に送り出した音楽家としての印象しかなかったのですが……。
中村倫也さん演じるルードヴィヒを観て、1人の人間としての苦悩や葛藤、絶望からの立ち直り、自分がされて嫌だった教育を甥に繰り返してしまう矛盾、それを愛だと思い込もうとする過ち、心許せそうな人との出会いなど、人生の中で様々な壁にぶつかりもがきながら生きてきた人間らしさや魂そのものを感じました。
繊細な心の描写を、時に絶叫を伴いながら激しく、時にやさしく、時にユーモラスに演じられていて、画面を通してもそのお芝居や歌に圧倒されっぱなしの2時間でした。
福士誠治さんは、もう1人のルードヴィヒをはじめ1人で何役も演じられていて、しかも瞬時に入れ替わる時もあるのに観客を全く惑わすことなく演じる人物が替わっているのが素晴らしかったです。彼が演じた役の1人カール。カールが叔父であるルードヴィヒと音楽の教育について意見をぶつけ合うシーンの演技は本当に素晴らしかったです。
そして、残念ながら幼少期のルードヴィヒは前半だったため観ることができなかったのですが、中村倫也さん演じるルードヴィヒと福士誠治さん演じるルードヴィヒが、完全に同一人物として存在していたことに感動しました。
木下晴香さん演じるマリーは、強い意志と人を思いやる心を持った女性で、この作品の中の正義だなと感じました。自分の夢を叶えるために男装をして世間を偽り、必死に頑張った人。カールに無理やり音楽の教育を行うルードヴィヒに対して、「もし私がこの格好を他人に強要されているのだとしたら我慢できない」と言うようなことを言うシーンがとても好きでした。歌声も素晴らしかった。
木暮真一郎さんは、役者として舞台に立ちながら上演中ステージ上でずっとピアノを弾いていらっしゃいます。冒頭、とぎれとぎれの映像の中でちらりと見えたのが、木暮さん演じる青年が、ルードヴィヒから預かった手紙を修道女になったマリーに届けるところ。そして長い回想(本編)が終わり、その手紙を彼に届けた木暮さん演じる青年はシューベルトだったというお役です。
木暮さん演じる青年の佇まいが本当に素晴らしかったし、最後マリーに頼まれてピアノを弾き始めると「あぁ!なんと彼はシューベルトだったんだ!」と観客が気づく、そのシーンもとても好きでした。
それに、上演中(回想シーンの本編)ずっとステージ上でピアノを弾かれていたことに、とにかく感動しました。素晴らしい音楽でした。ブラボー!!!
子役はWキャストですが私が観た日は高畑遼大さんで、とっても伸びやかな歌声とまっすぐなお芝居がとても心に響きました。冒頭、彼の歌から始まるようなのですが、映像の調子が悪く全く観られなかった&聞けなかったのが本当に残念でした。彼も幼少期のルードヴィヒ、ウォルター、カールと何役も演じていて、どの役も素晴らしかったです。
キャストはたったの5名!
ルードヴィヒはキャストがたったの5名という少人数の舞台です。でも、5名とは思えないほどのものすごいパワーが画面を通しても伝わってきました。なんというか……圧がすごい。圧倒されっぱなし、ドキドキしっぱなし、観る方も肩に力がグッと入るような重厚な舞台。
でも、ストーリー自体は重たいのですが、最後の着地点が私的には爽やかに感じられ、見終わった後は心地よい余韻に浸ることができました。鑑賞後はTwitterなどで皆さんの感想を読んだりして、「なるほど!」とか「そうだそうだ!」とか。こういう時間も楽しかったです。
そしてひとしきり余韻に浸った後は、「よし!自分も頑張ろう!!」って自然に力が湧いてくるような、そんなパワーをもらえた舞台でした。私、とても素敵な舞台を見ると「私も頑張ろう!」って思うみたいです(笑)
そうそう、これも……
全然大したことじゃないのですが、ちょっと「おっ!」と思ったこと書いていい(笑)?
今回インタビューなどで、髪型などもベートーベンに寄せるつもりはないという話は見たような気がするのですが、中村氏は立ち居振る舞いやしぐさなどもあえて外国人ぽくつくってないのかな??と思いました。
一緒に見ていた家族と見終わった後ひとしきり「よかったね~いい舞台だったね~役者さんもみんなよかったね~」と絶賛してからの話なので許してください(笑)。
「中村氏、芝居も歌もできるのだから、もうちょっと外国人っぽい動きや体の使い方(両手の平を見つめるときのしぐさとか……)だったら外見的にもルードヴィヒ感が出たと思う。技術面がしっかりしているだけに、見た目で日本人っぽく見えるのがもったいないね」という意見で一致しました。
ただ、これは私たちが若い頃から宝塚を見ていたからかもしれません。宝塚って「見せ方」にこだわっていて、そういう舞台を見慣れていたから私たちも「見え方重視(?)」のそっち寄りの考えになっちゃっているのかも。
ご本人の戦略(?)として、あえて外人っぽさを意識しないことで、ルードヴィヒの心の機微というか魂そのものをダイレクトに感じられるようにするという作戦なのだとしたら、それも確かにアリだよなぁ~と思ったり。
あと……あるシーンで頻繁に髪をかき上げてた(もしかするとこれは演技?)のと、くちびるペロリもちょこーーーーーーっとだけ気になったかな(笑)。
いずれにせよこの素晴らしい舞台や演技においては、些末なことでございます。本当に心揺さぶられる素晴らしいルードヴィヒでした。
そうそう。インタビューで「中村頑張ってるなで終わらせちゃいけない」というようなことをおっしゃってましたが、上演中は一切「中村倫也」を感じることはありませんでした。だから表現が難しいのですが、中村倫也すごいっていう感想ではなく、ルードヴィヒの人生に思いを馳せられる素晴らしい舞台を見せてもらったなという感覚です。(やっぱり表現が難しい 汗)
DVD購入します!
ミュージカル『ルードヴィヒ~Beethoven The Piano~』公演を収録したDVDが、完全受注生産で発売が決定しました!特典Discや、豪華特典版などもございます。ぜひお忘れなくご予約ください。https://t.co/uw6Ob8YuV8#ルードヴィヒ
— MUSICAL『ルードヴィヒ~Beethoven The Piano~』 (@mu_ludwig) October 29, 2022
ミュージカル「ルードヴィヒ」は、11月13日の東京公演千秋楽、11月30日の大千秋楽の配信と、DVD販売が決定しています。うぇ~いヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪パチパチパチパチ!
最初配信が決定した時は東京楽と大楽の2回見ようと思っていたのですが、DVDの発売が決まりDVDを購入することを決め、さらに昨日配信が完璧に見られなかったということもあり、30日の配信は見送ることにしました。もし、また今度もトラブルで見られなかったら悲しすぎるので。
ということで、私のルードヴィヒ観劇(配信鑑賞?)は13日の東京楽で終わってしまいましたが、舞台はまだまだ大阪、金沢、仙台と続きます。大千秋楽まで、きっと素晴らしい舞台を見せてくださることでしょう。
私は、来年発売されるDVDを楽しみに待ちたいと思います。なんてったって、開幕から30分見られてませんから(汗)。
DVD、本当にありがたい。ただ、Blu-rayならもっとありがたい。あとからBlu-ray出すとか絶対やめてね?Blu-ray出ないよね?ね?ね?と問い詰めたい(笑)(誰を?)。
DVDに関しては購入は決めていたのですが、配信を見終わってから申し込もうと思っていたのでぼちぼち申し込みたいと思います。ただ会場で申し込んだらフライヤーとステッカーがもらえるんだよなぁ。
ステッカーはなくていいから、フライヤーが欲しいなぁ。かといって、観劇しないのに劇場まで行くのもなぁ。ということで、多分ネットで申し込むことになると思います。
ということで、いつか読み返す自分の覚書代わりの感想でした!キャスト、スタッフの皆様、素晴らしい舞台をありがとうございました♡
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中村倫也さんの歌声がすき。もっと聴きたい!