坂本昌行さんご出演の舞台「凍える」。本日は11月10日なので、豊橋での公演が始まっていますね。執筆時の今はちょうど幕が開いて1時間。前半のクライマックスを迎える頃でしょうか。
私は11月4日(金)13:00からの兵庫公演を拝見しました。
舞台「凍える」は役者さんの技量が楽しめる作品
兵庫県立芸術文化センターで行われた舞台「凍える」。劇場前は木々がきれいに紅葉していました。
このブログをご覧の方は、あらすじや内容はご存じのことと思います。
私も坂本くんが演じる児童連続殺人犯のラルフ、長野里美さんが演じる被害者ローナの母ナンシー、鈴木杏さんが演じる精神科医アニータの3人芝居で、前半は独白が中心という情報を仕入れたうえで観劇しました。
見終わった感想としては、役者さんたちの演技のすばらしさ、技量が楽しめる舞台だったと感じました。前半はほぼステージに1人、独白と言う形で進められていきます。
ストーリーにはナンシーの家族も出てきますし、アニータの共同研究者の話も親友の話も出てきますが語るのは1人。もちろん、ラフルが女児に声をかけて、今まさに犯罪を行っているという回想シーンも1人。
私は今回前方の席だったので見えなかったのですが、公演を見終わった後に、女児は足跡の照明で表現されているという話をちらりと小耳にはさみました。それは素晴らしい!ちょっと見て見たかったです。
たった3人の演者でありながら、長い歳月の間に起こった状況や心の移り変わりも良くわかるし、ストーリーもわかりやすかったです。また、それぞれの心情もとてもよく伝わってきました。一言で言うと、芸達者の方たちの演技をリアルに楽しめた贅沢な舞台というところでしょうか。
序盤からどういった結末になるんだろうという興味もありましたし、休憩を含む2時間25分があっという間に感じました。最後、ラルフの決断で終わるのではなく、ナンシーとアニータの会話があったのが良かったです。
カーテンコールは5回……だったかな?最後ちょっと涙をぬぐうように見えた長野里美さんが、両手で小さく手を振られていた笑顔がとても印象的でした。
舞台「凍える」の作品としての感想
正直に言うと、舞台「凍える」のストーリーは全く好みではなかったので、舞台を見終わった後の高揚感だとか心地良い余韻といったものは全くありませんでした(笑)。でもこれは、チケットを購入するときからわかっていたことなので、この点について不満を言うつもりはありません。
ただ、見ている間中、「私はなぜこの舞台を見てるんだろ?あ、坂本くんが出ているからか。」と言った問答のようなものを、無意識のうちに行っていたような気がします。
更にいうと「やっぱりハッピーな舞台や、楽しく笑える舞台が好きだな~」とか、「明るいストーリーじゃなくても、せめて曲(歌=要するにミュージカルですね)があれば……」なんてことも考えていたような気がします(笑)。
最初は独白が続くので、見る側の好き嫌い、また得手不得手が極端に分かれる舞台かもしれません。私の周りでも集中力を欠いたと思われる方(笑)が何名かいらっしゃり、お隣の方は2幕あたりからはゴソゴソモゾモゾされていて、座席の上でお尻が前に滑っていたのか途中でよっこいしょと座り直したりされていました。
後の席からも、結構長い間何かをさするような音が聞こえていて、あぁ~集中力なくなっちゃってるんだろうなと感じられることもしばしば。
あと、これは出演者の方も(もちろん悪い意味ではなく)おっしゃっていたのですが、咳(同じ方と思われる咳が続く場合も……)やくしゃみがすごく多かったです。生理現象なのでしょうがないですし、何より当の本人が気にしてるだろうな~とかわいそうになりました。
ただ、ものすごく静かな舞台なので音が本当によく響きます。体をさするような音、もぞもぞする音もかなり響きますし、咳やくしゃみがセリフと被ってしまい、セリフが聞き取れないこともありました。ド派手な音楽が流れているミュージカルとはまた違う、客席側の緊張感もある舞台かもしれません(笑)。
久しぶりの舞台鑑賞は感動しました!
作品については色々言いましたが、久々の舞台鑑賞はそれはもう感動しました。最初、鈴木杏さんが舞台に出てきてセリフをしゃべっているのを聴いただけで「あぁ、舞台だ~!舞台、いいよな~」ってちょっと涙が出そうになりましたもん(笑)。
私がコロナ禍になる前最後に見た舞台は2019年の「カノトイハナサガモノラ」、最後に見たステージは「トニセンディナーショー」だったので、それこそ約3年ぶりくらいのステージ鑑賞となります。舞台ってやっぱりいいですね。
観劇後に兵庫県立芸術文化センター近くにある西宮ガーデンズのイズミヤに立ち寄り、購入した淡雪いちごシュークリーム。舞台っていいな、また見に行きたいなって思いながら食べました。おいしかったです(笑)。
そうそう。最近疲れやすいのですが、観劇日とその翌日は異常なほど元気でした。やはり劇場は私のパワースポットなのだろうか。。。
年内にもう1つ舞台を見る予定があるので、そちらもとても楽しみです。そして、坂本くんは次回はどんな舞台に立たれるのだろう?また、ぜひ坂本くんの舞台を見に行きたいと思いました。その日を楽しみにしています!