2016年12月10日公開
映画「海賊とよばれた男」を見てきました。
本当なら公開後のサービスデーに行く予定でしたが、諸々の事情が重なりやっと鑑賞。
本日12月21日は、大ヒット御礼舞台挨拶が行われるようですね。
見終わって2日経ちますが、後からあとから良さがこみ上げてくる、そんな後引く映画でした。
ストーリー的にはネタバレなしの方向で感想を残したいと思いますが、原作も大ヒットしたのでどこからがネタバレになるのか…?
もしかすると、ここから先をネタバレだと感じる方もいらっしゃると思いますので、まったくクリアな状態で映画を観たいと言う方はこの先は読まれない方がいいかもしれません。
余談ですが、以前ヒメアノールの感想を書いたときに、ネタバレしてると明記したにもかかわらず、「なんでこんなにあっさり結末を書くんだよ!バ○(←自粛)!」ってコメントをいただいてしまいました。
関西弁でいうとこの「知らんがな」です。(;’∀’)世の中って色んな人がイルネ!
映画 海賊とよばれた男 永遠のゼロチーム再び!
映画館に大きな垂れ幕(?)がかかっていました。
この海賊とよばれた男は、作家百田尚樹さんの著書を映画化したもの。
監督は山崎貴さんで主演は岡田准一さん。
岡田&山崎&百田=永遠のゼロのメンバーでもあります。
→ 映画 海賊とよばれた男 公式サイト
原作を先に読んでいました
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↑の永遠のゼロに関しては原作を読まずに映画館へ。
物凄く、ものすごく、モノスゴク感動しました。
その感動を引きずったまま、百田尚樹さんの作品を読んでみよう!と、図書館で「永遠のゼロ」ではなく「海賊とよばれた男」を借りてみました。
まさか後に映画化されるとはねぇ。
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これですね。
ご覧の通り(ってこの写真じゃわからないか…)、分厚い本が上下巻で2冊!
永遠のゼロの感動のままに借りたのは良かったのですが、読まないまま返却日前日。
う~ん、どうしよう。
明日までに上下巻は絶対ムリ。
図書に予約が入ってなければ延長できるので、とりあえず最初だけ読んで面白ければ延長することにしました。
ページを開くと文字がびっしり!
と、と、とりあえず読み始めると…
なにこれ!超おもしろいやん!
翌日図書館で延長手続きを済ませ、バリバリ読み進めました。
やっぱり作家さんの本って面白いなぁ…と実感したのです。
(直前に読んだ本が「世界から猫が消えたら」だったのでね…(;´Д`))
その時は映画化するとはつゆ知らず、しかも岡田くんが主演を務めるなんて思いもせずでした…。
海賊とよばれた男 私個人的な感想
では、この映画の感想を…。
岡田准一が60代を演じるワケがわかった!
番宣でご本人がおっしゃっていたのですが、映画の中では60代を演じる部分が60%ほど占めているそう。
え?半分以上?だったら60代の人が演じればいいんじゃね?
なんて思ってました、実のところ。
いくら演技に定評のある岡田くんだからって、そんな無理しなくても…と思っていたのです。
でも、映画を観てその理由がわかりました。
物語は時系列で進んでいくのではなく、60代から始まり、時々20代、また60代、そして30代、と回想シーンと60代を行ったり来たりするのです。
(最後は飛んで、90代)
となると、60代の国岡鐡造と20代・30代の国岡鐡造が同じ人の方がよりリアルなんですよね。見ている方は全く違和感を感じない。
鐡造と同じく、当時を懐しくリアルに見られるんです。
これが、よくありがちな青年期は別の人が演じる…だと、ここまでスムーズに感情移入できなかったのではないでしょうか。
60代でも違和感まったくゼロ!
60代を演じている岡田くんも全く違和感がなく、むしろ60代を演じていることで「岡田」としてではなく「国岡」として見られた点でも良かったと思います。
この60代で違和感がない…ということについては、岡田くん本人の演技力はもちろん、周りの演者さんたちの力も大きかったのではないでしょうか?
この作品には、渋い役者さんがたくさん出演されています。
60代の国岡と演技をする人たちで、ある程度の年齢の役者さんと言えば…
小林薫さん、國村隼さん、堤真一さん、ピエール瀧さん(年齢順にしてみました)。
さらに、岡田くんより年上の方で、60代の岡田くんと演技をする人たちは、吉岡秀隆さん、野間口徹さん。
この方たちが、岡田くんを60代の人として扱ったからこそ、岡田「国岡」は完璧な60代になれたのではないかなと思います。
近年色んな映画やドラマ、舞台などを見ていると、サポート(演技はもちろんいろんな面で)するシブシブの役者さんたちの力量を改めて実感することが多いのですが、この海賊とよばれた男もそういう渋い役者さんたちの魅力が光った作品でした。
ほんのりラブもありました♡
会社会社仕事仕事…な国岡さんですが、ほんのりLOVEも組み込まれていました。
しかも、感動。私の隣に座った奥様(推定60代マダム)は鑑賞中5回は泣いていたけれど、一番泣いていたのは愛情が見えた時でした。
誰の誰に対するどんな愛情なのかは、映画館でどうぞ!(愛情で泣けるのは1ヶ所だけじゃないけどね)
困難に立ち向かう男たち
やり方は多少強引ですが、それはそうしなければならない事情があったから。
国岡商店は、店員(社員)とお客様のために、また日本の石油事業のために困難に立ち向かいます。
理不尽なことだらけ、様々な妨害を乗り越えて頑張れるのは、そこに信念があるからでしょう。
ちょっと話はそれますが、ちょうどいま読んでいる本にも「行動が目標では達成できない。目標を達成するには、信念や感情が伴う目標が必要」というようなことが書かれています。
まさしく国岡商店だなぁ…と思います。
戦後のGHQに支配されている中で、ただ単に「石油の仕事を再開する」という目標だけでは達成できなかったのではないでしょうか。
国岡商店や店主(国岡鐡造)が目指す先には、「国民の為、国の為に、国の血液となる石油を日本人の力で取り扱う」という熱い意思があったからこそ、石油の仕事を再開することができたのでしょう。
この映画を観ることで、目標(行動)の先にある信念や感情の大切さを改めて実感しました。
私も信念をもって、物事に取り組もうと思います。
後からじわじわくる映画
見ていただければわかると思いますが、とにかく内側から力がわいてくるような力強い作品です。
見終わってすぐの満足感も高いのですが、その後しばらくしてからもジワジワと沁みてくる映画ではないでしょうか?
見た時に「あ~楽しかった♪」で終わるのではなく、その後色々考えさせられるというか…。
と言っても、決して堅苦しいものではありません。
役者の皆さんや、山崎監督をはじめとするスタッフの皆さん、原作の百田さんの力が合わさった、今年を締めくくるにふさわしい素晴らしい映画でした。
評判は良好!そして…出光頑張れ~!
原作を読んだ後、「今後はガソリンは出光で入れよう!!!」(国岡商店=出光)と思うくらい感動したストーリー。
ただ、今出光と言えば昭和シェルとの合併問題で揺れてますよね。
現経営陣と創業家との意見が全く合わないようで…。
もし原作を読んでいなかったら、ニュースで耳にしても「ふ~ん」と思うか、それとも耳に残らないかだったはずですが、この作品に出会った以上気になってしまいます。
さて、映画の評判ですがSNSなどでは評判がいいようですね。
私と同じように「これから頑張ろうという気持ちが高まった」というようなことを書いている人もいらっしゃいました。
成績(興行収入)としては、1位!というわけにはいかなさそうですが、本当にいい映画だと思います。
瞬発力はなくても、ずーーーっと愛され続ける作品になるのではないでしょうか?
そうそう。
映画が始まる前に、岡田准一くん主演の「追憶」の特報が流れました。
来年には映画公開が2作品控えてますね。
そちらも楽しみにしたいです。
そして、海賊とよばれた男がテレビ放送される日を心待ちにしています♪
(ライブや舞台映像は買うけど、映画やドラマは買わないのです)
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