2016年5月27日(金)12:30開演
MURDER for TWO ~マーダー・フォー・トゥー~
森ノ宮ピロティホールで感激してまいりました!
あ、観劇か?いや、感激でいい。間違ってない。
いやぁ~なんだ?!これ?
という衝撃!を受ける間もなく、ストーリーにグイグイ引き込まれる120分。
ミュージカル好きだけれど、こんなミュージカルは初めてでした!
また読み返す自分のためにも、感想を記しておこうと思います。
ということで、ちょっとネタバレになっちゃうのでご注意ください。
MURDER for TWO ~マーダー・フォー・トゥー~
森ノ宮ピロティホールは昨年9月の「ウーマン・イン・ブラック」以来。
何度か利用している駐車場(別記事にしますね)から、何故か道に迷ってしまった…
お天気が良く、暑かったので汗だく(;’∀’)
11:15分頃ホールに到着するとグッズ購入の列ができておりました。
屋根の部分もあるのですが、行列はすでに屋根をはみ出し…。
観劇時邪魔になると思って日傘を車に置いてきたので迷うけど…今並び始めると、屋根はないけれど日陰の場所だから、ととりあえず行列に加わりました。
しかし、そこに悪魔の(?)ささやきが!
スタッフさん「パンフレットのみでしたら11時から販売しています!」
マジデ?
瞬時に列を離れ、パンフレットのみ購入に行きました。
終演後もグッズ販売はあるようだし、売り切れたら売り切れただ!それよりこの汗引かせたい…。
パンフは劇場入口で2列で販売されていました。ほぼ待ち時間なしで購入できます。
因みに先入観を持ちたくないので、パンプは開演前には役作りなどのインタビューは読まず写真しか見ない派です。
会場時間までしばらくあるので、ピロティホール正面入口のちょうど向かいにある森ノ宮キューズホールでしばし昼食。
でも、どのお店もそこそこ埋まっており、おひとりさまで一卓を占領するのが申し訳なく、パンを購入し共用スペースでモグモグ。
平日なので、共用スペースの椅子やテーブルも余裕がありました!ウマカッター!
「坂本昌行×松尾貴史」アンバランスのバランス!
受けた衝撃がすごすぎたから。
だから、いつもに増してとっちらかりの感想ですが、この思いを書き殴っておこうと思います。
衝撃を受けたけれど、衝撃を受けている場合ではない!
ストーリーはどんどん進んでいく。ついていかねば!
なんて思ったのはほんの一瞬。
あっという間にお二人のマーダーの世界に引きずり込まれてしまいました。
勝手なイメージですが、キッチュさん(松尾貴史さん)はご自分の意思や感覚を大事になさる柔軟なイメージ。なのにステージ上では『マニュアルに取りつかれた(?)刑事(になりたい)役』。
反対にこちらも勝手なイメージですが、坂本くんはきっちりきっちりこなしたいタイプのイメージ。なのにステージで演じる10もの役は、ハチャメチャでトンチンカン!全くの正反対なイメージです。
この二人、もともとがアンバランスなイメージがあるのですが、アンバランスなふたりがバランスをとった時こそ、絶妙なバランスになるのです!
いや実は昔チャゲアスのことを「アンバランスのバランス」と表現していてなるほどな、と思ったわけです。(話逸れた!)
見終わった後は、2人芝居だったとは思えないほど沢山の方々が出演していたような、それでいてお二人しか見ていないような(←いや、こっちが正解)不思議な感覚。
でもさ、でもでも、観劇後何人もの人物(役)が心に残ってるんだもん。2人しか残ってないわけじゃないんだもん!
なんていうかもう…こんなミュージカルはじめてだぁぁぁぁぁ!
ひとことで言うと「めっちゃおもろかった!もっかい(「もう一度」の意味の関西弁)見たい!絶対見たい!」でした。
あのパワフルな舞台を見たいという気持ちと、2回目だからこそもっと細かな部分を見ることができるんじゃないか?という期待。そんな気持ちが入り乱れております。
松尾貴史さん
もうね、すごいの。なんていうのだろうか?自然にすごい。そんな感じです。
前述の通りご本人のイメージとは違って、マニュアル第一主義の警部になりたいマーカス巡査。手柄を上げたいから、到着が遅れてる警部に代わって捜査を始めます。
でもさ、もうそこがおかしくない?だってそんなことは「マニュアル外」の行動なわけですよ。
なぜマーカスがマニュアルを大事にするかと言うと、警部になれるのはマニュアルを守るような人だから。そこがちょっともうおかしい。
でもそれを大真面目に演じているのがおかしい。
松尾さんが演じられているので、ある程度の年齢の巡査なんだろうけどちょっと情けない感じで…その哀愁がまたいい。過去に心に深い傷を負っているのもちょっと屈折した感じになってていい。
因みに帰宅後パンフレットを拝読すると、やはり年齢に関してはキッチュさんご自身も実際のご自身の年齢より若いと思ってらっしゃった模様。でもそれに対して演出家のスコット氏は「特定の年齢である必要は全くありません」とのこと。
もうね、ほんとその通り。
今回がマーダー初見の私にとって、マーカスはやっぱり50代でちょっと枯れた感じの人なんですよ、もう既に。
で、実はネタバレになっちゃうんですが、最後若い女の子(多分若い。何故なら大学院生だから)と恋に落ちるわけですが年齢を冷静に考えるとおかしいんだけど、そこもすんなり受け入れられちゃうのでやっぱりさすがだな、と思うのです。
もうね、やっぱり自然にすごいんだよっっ。
坂本昌行さん
さて。どこから語る?
まず、やっぱり今回も期待を裏切られるわけですよ。もちろんいい意味で!何なの?何なのこの人!いつもこっちの想像のはるかに斜め上に行くのよ。
なんていうか、すごいのは知ってる。歌えるのも知ってる。踊れるのも知ってるし、カッコイイのも知ってる。スタイルがいいのももう知ってる、ステージに立つと坂本昌行はいなくなってそこにはその役の人物しかいないのも知ってるのよ。
でも、その「知ってる部分」が想像よりはるかにすごいんじゃなくて、それはもう当然のこととして、毎回新しい「私が知らない(気づいていなかった)部分」のすんごいものをぶち込んでくるのよっっ。
フランケンのクリーチャーでもかなりの衝撃を受けましたが(もちろんいい意味で)、今回はまったく別物の衝撃を受けずにはいられませんでした。
まず言っとく。いつものミュージカルで見るカッコイイ坂本昌行を期待していかないで。いや、いい。むしろそっちを期待してもいい。その期待は裏切られるけど、それ以上のものが貰えるよ?
実は10役を演じるのですが、その中に女性は4名います。内3名はかなり登場しますし、全10役の中でもメインの2役はどっちも女性。
因みに1人はこの度の殺人事件で未亡人となってしまったダーリア。もう1人は前述の大学院生でダーリアの姪のステフ。
右見て左を見てってやると役がコロコロ変わるわけですが、それぞれの役柄のまま歌ってくれるので、男性はもちろん未亡人でも歌うし、大学院生の女の子でも歌うのよ。
でも、見てて不思議だったんだけど…
44歳のさ、まーくんが20代の女の子って普通に考えたら絶対ギャグなんだけど…。
これがねー。見てると結構すぐに…違和感なくなるんだよねー。
いや、わかってるこれは絶対おかしい。よくテレビとか見てて「今チャンネル変えて見た人は驚くよ?」って例のあれかもしれないけれど、でも芝居を見てる側からすると全然違和感がなくなってくるし、なんならステフで歌うところなんか女の子の心情が
めっちゃ伝わるねん!
もう、何?何なのこの女子力!
だから、マーカスと最後いい感じになるんだけれど全然違和感ない!年齢も含めて…。
もちろん最初からいい雰囲気の二人じゃないんだけれど、どんどんいい感じになっていく過程もきっちり見えるの。これすごくない?おふたりともすごくない?
正直おっさん二人やで!
殺人事件の真相を突き止めるストーリーを見ながら、1本のしっかりしたラブストーリーも見せてもらってる。だから見終わった後は心がほっこりと温かくなるし、殺人事件に関しては犯人がわかった時「え?ええーーーー?!」ともなるし。
もしかして、見逃したブラフとかあるかもしれないと思うと、もう一度細かく見たい!そんな風に思わせられるのです。
で、ピアノ。(←あ、話し急に2人からまーくんに戻った!)
先ほどカッコイイ坂本昌行を想像しないで。って言ったけど、ピアノを弾き語る姿は正直…
めちゃめちゃカッコイイ!
これは事実です。カッコイイお役ではないけれど、こんな風にカッコイイ坂本昌行を堪能できます。
ピアノを弾く姿とか、こんなハチャメチャな10役をガッツリやりこなす感じとか、そういったかっこよさはめちゃくちゃ感じることができます。
途中、演出上どの役からも解放されて「坂本昌行」になる瞬間もありますし。
それにしてもね。いっつも思うんだけれど、このお方…役として笑わせてくれるよね。あのフランケンでも笑わせてくれるシーンがたくさんありました。
でもそれがいつもどれも「押し付けじゃない笑い」だな、好きだなって思ってたんですよ。
たまに舞台などで拝見する「内輪ウケの笑い」(←わたしはこれはあまり好みではない)は絶対にないし、変な恰好(髪型やポーズ)で笑わせるようなこともない。役柄そのもののキャラクターで、こちらが勝手に笑ってしまうそんな笑いなんです。
そんな風に今回も大いに笑わせてもらったのですが、パンフレットを拝読して納得。
坂本くんは今までコメディ作品でも「笑わせよう」と思ったことは一切ないそうです。台本を信じて役のキャラクターとして生きれば笑ってくれると信じてるって。
もう、ほんとその通り。もちろんここは笑いが来るシーンだという認識はあると思いますが(じゃなきゃ、間がおかしくなる)笑わせようとは一切してないんですよね。だから笑っちゃう。
昨日観劇した時に、何に対してもでもハハハハハとカタカナで書いたような「ハ」で笑う方がいらっしゃってちょっと印象的だったんですが(笑)、その方はさておきそれ以外の皆さんも声出して笑っちゃうような場面がたくさんありました。
ファンじゃなくても笑えるお芝居になってるな~って坂本くんの舞台を見るといつもそう感じます。
内輪ネタはファンじゃなきゃあんまり笑えないでしょ?
あ、因みにいつものカッコイイミュージカルな坂本昌行の歌声に一番近いのが、開始後比較的早めにくる弾き語りで楽しめるのですが、それは「あぁ、カッコヨス…」と思わせられる場面でした。途中女性との掛け合い(もちろん一人で)にもなるけど。
いや~こうやって書いてるとさ、色々思い出すんだけれど、ほんと…どうなってるの?
あなたはどうなってるのですか!!!!
因みに10人見分けられるかな~?と心配している方もいらっしゃるかもしれませんが、多分大丈夫です。声色も全然違いますし、仕草が違う。立ち方も違うし、それぞれの役ごとにしぐさの癖もある。
だからわかる、迷わない、でも瞬時に入れ替わる、ほんと、もう、どうなってるの?←2回目
もう、めっちゃ衝撃やわー。
と思いつつ、面白かったな~。なんだこりゃ~。ステキやったな~。おかしくね?!あの二人の恋愛これからずっとうまくいくといいな~。てか、どうなってんの?
など、色んな感情が入り乱れた終演後でした。
絶対再演熱望!
そんなこんなでもっかい見たい作品です。
正直、幕が開いて2日目でこの完成度って、千秋楽にはどうなっちゃってんでしょうか?
ハチャメチャな10役を演じるハチャメチャなマサと、そのハチャメチャをどこからどう来てもガッツリ受け止める松尾さん!
ハチャメチャをやる方はやる方で腕がぬるっとするくらい(笑※1)パワーや体力が必要でしょうし、受け止める方もまた相当なパワーが必要だと思いました。
120分たった2人でしゃべりっぱなし、歌いっぱなし、うごきっぱなしのぱなしづくし!
夢中にさせられるし引き込まれる、ほんと素敵な舞台でした。もっともっと知ってもらいたい(でも私ももっと見たい)、そんな作品。
最後はもう畳みかけるように終わったので、あら?あれ!へぇ~!え~!!!スゴーーーーーーイ!面白かった!もっかい見たい!(←すぐかよっ!)なスピーディーで面白い展開はやっぱりもうこのお二人だからこそなのだろうなぁ。うんうん。
こんなに熱く語っても、思いの丈の1/4も書ききれていない。はふぅ~。めっちゃよかった、めっちゃよかった、めっちゃよかった…(エンドレス…)
そんな感想が頭をぐるぐる回っています。
さぁ。こうなったら、やるよね?うん挑戦するよね?当日券!
もっかい見れますように!だから、「素敵な舞台をありがとうございました!」はまだ言わんとこっと。
【2016.05.30追記】
マーダーフォートゥー 当日券で見てきました~!
→ ☆大阪千秋楽!マーダー・フォー・トゥー当日券について!【坂本昌行】☆
【追記ここまで】
【さらに追記】
→ ☆MURDER for TWO終了から1週間…マーダーロス!☆
【追記ここまで】
パンフもステキ
えー。とある時期から観劇してもパンフレットを買わなくなりました。
でも、これは買っちゃうよね。
サイトやフライヤーを拝見しても好みのビジュアルだったので、購入しました。1冊2,000円。
ページ数はそう多くありません。サイズもちいさめ。どなたかもツイッターで情報流していましたが、ビニールに入っていないので型崩れしても良いクリアファイル持ってくと良いかも。
バッグに入れておくとこすれて私も白い筋がついちゃった。
さて、お写真の感じはやっぱり好み。
私がパンフを買わなくなった理由は、パンフってしまいこむともうその後あまり目にしないから。
で、思ったのですがこれ好きな写真(全部か…)を綺麗にカットしてポスター替わりに貼ってもいいよね。
ザ・アイドルって感じの写真じゃないしお洒落だし。
お洒落と言えばステージもお洒落でしたよ。開演前幕が下りてないので一番前まで行けば近くで舞台セットを拝見できます(触っちゃダメよ!)。
グッズもお洒落ですが、今伝え聞く状況としてはパンフ以外は手に入りにくい状態のようですね(´・ω・`)
→ ☆【坂本昌行】マーダーフォートゥーグッズ画像あり可愛いと評判【大阪初日】☆
この日はお昼1回公演だったので、終演後出演者全員(笑)でキッチュさんが経営される福島のカレー屋さん「般゜若(ぱんにゃ)」さんに行かれたそうですね。
まーくんはパクチーNGだからどのカレー食べたのかな~と思いつつ、私が伺ったらドライカレー(パクチー乗ってる)に挑戦したいな。また伺おう!
→ 般゜若 食べログ
※1について
このおふたりはどこまでが演出でどこからがアドリブかよくわからないのですが(笑)、昌が死体として寝転ぶシーンで、松尾さんがその腕をとって引っ張ろうとしたときに…
力いっぱい引っ張っていた手が「ガツッ」と床に落ちてしまいました(笑)。
マサは痛かったらしくそんな仕草を見せてくれたのですが、その時の松尾さんが「だって腕がぬるっとしてるから(滑った)」と言うようなことをおっしゃっていて、何気にすごいツボでした。
このアクシデント、その後も少し引っ張ってて面白かったです。
TWENTIETH TRIANGLE TOUR 戸惑いの惑星(通常盤 メンバー副音声付) [ 20th Century ]
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↑待ちに待った坂本くん出演の舞台のDVD!
2017年に上演された、TTT「戸惑いの惑星」です。
個人的にはマーダーの映像化もかなり熱望しているのですが、戸惑いも大好きな作品。
なによりこのDVDのおかげで、いつでも好きな時に坂本くんの舞台を見られると思うと胸熱です♡
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